男性育休を取ると決めたあと、多くの人が悩むのが「仕事の引き継ぎ、どうすればいいのか?」という問題です。
- 誰に何を任せればいいのか分からない
- どこまで準備すれば迷惑をかけないか不安
- 育休中に連絡が来たらどうするべきか悩む
こうした不安は自然なものです。
結論から言うと、引き継ぎは「資料の完成度」よりも「相手とのすり合わせ」で決まります。
私は実際に育休前に引き継ぎを行いましたが、うまくいった理由はシンプルで、相手目線で準備し、一緒に業務を回したことでした。
この記事では、実体験をもとに下記について現実的に使える形で解説します。
若手〜中堅社員が育休で業務を引き継ぐ際に、実務でそのまま使える進め方をまとめました。
- 引き継ぎの具体的な進め方
- 実際に作った資料の中身
- やってよかったこと/失敗しそうになったこと
- 育休中の連絡への向き合い方
引き継ぎ以外にも、育児やお金のことなど、育休全体の手順を確認したい方は、こちらのガイド記事をまずチェックしてみてください。
男性育休の引き継ぎは何から始めるべき?
最初にやるべきことは、資料作成ではありません。
「誰が何に困るか」を把握することです。
私はまず、同僚にこう聞きました。
「引き継ぐとしたら、どんな情報があれば助かりますか?」
この一言で、独りよがりの引き継ぎになるのを防げます。
仕事の引き継ぎはもちろん大切ですが、家庭内やプライベートでの準備も同じくらい重要です。
私が実際にやってよかった『5つの準備』も合わせて参考にしてください(唯一、写真については後悔しています…!)
【実体験】実際にやった引き継ぎの流れ
私が行った引き継ぎは、次のような流れでした。
- STEP1:同僚に事前相談
- STEP2:資料のたたき台を作成
- STEP3:資料をもとにすり合わせ
- STEP4:実務を実際に任せる
- STEP5:最終調整して引き継ぎ完了
STEP1:同僚に事前相談
- 誰が引き継ぐ可能性があるか確認
- 不安点や懸念をヒアリング
STEP2:資料のたたき台を作成
この時点では完璧を目指さず、「全体像が分かるレベル」で作成しました。
STEP3:資料をもとにすり合わせ
- 一緒に資料を見ながら説明
- 不足している情報をその場で追加
STEP4:実務を実際に任せる
ここが一番重要でした。
一度“やってもらう”ことでズレが一気に見えます。
STEP5:最終調整して引き継ぎ完了
不明点を潰しながら、「自分がいなくても回る状態」に近づけました。
実際に作った引き継ぎ資料の中身
用意したのは以下の内容です。
- 担当業務一覧
- 業務の進め方
- 今後のスケジュール
- 関係者情報
担当業務一覧
- 現在進行中の案件
- 定常業務(日次・週次・月次)
業務の進め方
- 作業手順(できるだけ具体的に)
- 使用ツール
- 関連資料の保管フォルダの場所
- よくあるトラブルと対処法
今後のスケジュール
- 納期が決まっている案件
- 定例業務のタイミング
- 注意が必要な時期
関係者情報
- 社内外の連絡先
- 誰に相談すべきか
- 意思決定者は誰か
ポイントは「再現できるか」ではなく「判断できるか」です。
引き継ぎはいつから始めるべき?
おすすめは、育休の1〜2か月前から準備開始です。
スケジュール感としては:
- 1〜2か月前:整理・資料作成
- 3週間前:共有・引き継ぎ開始
- 1〜2週間前:実務を任せて確認
この流れだと、かなり安定します。
うまくいった理由は「資料」ではなく「すり合わせ」

正直に言うと、資料だけ渡してもほぼ意味がありません。
重要だったのは下記だと考えます。
- 一度、一緒に業務を回す
- 分からないところをその場で補足
- 認識ズレを修正
ポイントは、実際に一緒に業務を回す時間を作ったこと。
これをやることで、「読めば分かる」から「実際にできる」に変わります。
やらない方がいい引き継ぎ【NG例】

ここでは、実際にやりがちな「うまくいかない引き継ぎ」を紹介します。
これから準備する方は、ぜひ避けるポイントとして参考にしてください。
- 資料だけ渡して終わる
- 完璧な引継ぎを目指す
- 引き継ぎ相手の前提を無視する
- 直前にまとめて引き継ぐ
- 育休中の対応を前提にしてしまう
NG①:資料だけ渡して終わる
引き継ぎで一番ありがちなのが、資料を作って共有して終わるパターンです。
一見しっかり準備しているように見えますが、実際には
- 読まれない
- 理解されない
- 結局あとで質問が来る
という状態になりやすいです。
引き継ぎで重要なのは、「読めば分かる」ではなく「実際に回せる」状態にすること
そのためには、資料+口頭+実務でのすり合わせが欠かせません。
NG②:完璧な引き継ぎを目指す
「迷惑をかけたくない」という思いから、すべてを網羅しようとするのもよくある失敗です。
ですが実際には
- 情報量が多すぎて読まれない
- 作成に時間がかかりすぎる
- 重要なポイントが埋もれる
というデメリットがあります。
現実的には、「困ったときに見れば分かる状態」+「聞ける状態」を作る方がうまくいきます。
NG③:引き継ぎ相手の前提を無視する
同じ内容でも、相手によって必要な情報は変わります。
例えば
- 経験者 → 要点だけでOK
- 未経験者 → 手順レベルまで必要
これを考えずに同じ資料を渡すと、「分かる人には冗長、分からない人には不足」になります。
引き継ぎは「作ること」ではなく、「相手に合わせて調整すること」が本質です。
NG④:直前にまとめて引き継ぐ
育休直前になって一気に引き継ぐのも危険です。
このパターンだと
- 相手が理解する時間がない
- 認識ズレが修正できない
- 結局トラブルになる
引き継ぎは「一度で終わる作業」ではなく、段階的に慣れてもらうプロセスです。
育休直前の引継ぎを防ぐには、早い段階で育休取得の意思表示をしておくことも大切です。
余裕を持ったスケジュールを組むことができます。
NG⑤:育休中の対応を前提にしてしまう
意外とやりがちなのがこれです。
- 「分からなければ連絡ください」
- 「何かあれば対応します」
一見親切ですが、これを前提にすると引き継ぎが不完全なままでも成立してしまいます。
結果として、
- 連絡が頻繁に来る
- 休んだ気がしない
- 精神的に負担になる
といった状況になりがちです。
育休中はあくまで「休業」です。
“連絡しなくても回る状態”を目指すことが重要です。
育休中に仕事の連絡は来る?実際の対応

育休中は原則として就業できませんが、実際には同僚から電話が来る場面はありました。
私の場合は、「どうしても分からない点の確認」といった内容で、短時間の連絡が数回ありました。
その際は、例外的に、簡単な回答のみ対応しました。
ただし注意点があります。
育休中の対応が常態化すると、就業とみなされる可能性があるためです。
そのため、
- 基本は対応しない前提で引き継ぐ
- 緊急時のみ最小限に対応
- 事前に方針を決めておく
これを意識することが重要です。
あくまで育休は「休業」です。
電話対応はあくまで例外的なケースとして考えておくのが現実的だと感じました。
まとめ|引き継ぎは「相手目線」で9割決まる
男性育休の引き継ぎで重要なのは、資料の量や完成度ではありません。
「相手が困らないかどうか」です。
そのためにやるべきことはシンプルです。
- 先にヒアリングする
- 一緒に業務を回す
- 完璧を目指さない
- 余裕を持って進める
- 育休中の対応に頼らない
引き継ぎは準備できる仕事です。
少し早めに動くだけで、職場との関係も大きく変わります。
引き継ぎが終われば、いよいよ育児本番です。
準備から当日までの流れを網羅したい方はこちらをどうぞ。





